これまでで最高のファンタジー・アイテム!~「ドラゴン・パス」(HJ)

この日の本命が、かみさんと対戦を約束していた「ドラゴン・パス」(HJ)です。90年代の傑作RPG「ルーン・クエスト」の世界を舞台にした、ファンタジーの戦争物です。

騎兵・歩兵・弓兵などのスタンダードな部隊に、様々な特殊能力を持つヒーローや魔術師たち、ドラゴンの末裔や恐竜の群れなど、一癖も二癖もある中立勢力が入り乱れる、豪華絢爛な登場ユニットたち!邦題もずばり「英雄戦争」です。

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ヴァリエーションの豊富さもさることながら、それぞれの特徴を表す特別ルールのオンパレード!接近戦・射撃戦は当たり前として、精霊・物質・混沌の3種類の魔法攻撃が、登場。さらに、単独で1個軍(!)にも相当するスーパーヒーロー、ヘクスの全スタックを吹き飛ばすクレーターマーカー、月の満ち欠けで戦力が増減する満月兵団など、キャラの説明だけで、12ページに及ぶ特殊ルールです!


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HGの規定を軽くクリアする「ドラゴン・パス」は、F級のラスボスと呼んでいいでしょう。傑作の噂を聞きながら、二の足を踏んでいたのは、このルール量にありました。

今回、B級王のかみさんが名乗り出てくれたおかげで、対戦にこぎ着けたわけです。ただ、いきなり、フルオプションを使用するのは、敷居が高いので、シナリオ1から順にプレイしていくことにしました。

シナリオ1「防波堤」 

まだ、ドラゴン・パスがルナー帝国の支配下にあった時期に、サーター軍の小規模な叛乱民兵との戦いを描いたシナリオです。使用するのは、騎兵と歩兵のみで、純粋な接近戦シナリです。

ルナー帝国側が若干、有利ですが、会戦1回で十分に逆転の余地のある兵力バランスです。古サーターの民兵と自由軍をかみさんが、現地兵と騎兵軍団のルナー帝国軍をmitsuが担当します。

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第1ターン、ルナー帝国の主力隊は、Dangerfordから出撃し、敵前衛の籠もるRedcow砦を強襲します。24火力の包囲攻撃により、一撃で陥落し、3ユニットが壊滅します。初戦の勝利に意気上がる帝国軍。一方、助攻の南部部隊は、道路移動を駆使して、サーター領に進入し、Wilms Church城を緩包囲します。

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これに対し、サーター軍が取った作戦は、予備の投入による限定反撃でした。クリークを渡ったルナー帝国の歩兵部隊に対し、騎兵と歩兵の混成部隊が強襲をかけます。drもよく、歩兵2ユニットが壊滅します。退却で事前に後退をしていたことで、1ユニットのみが助かりました。

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第2ターン、このまま、Jonstown平原で殴り合いをしてもよかったのですが、機動力を生かすために、あえて主力の騎兵を浸透移動させます。Jonstown城をスルーした騎兵隊が北方路を、Wilms Church城を迂回した騎兵が南方路を封鎖したことで、首都のBoldhomeが孤立します。また、先ほど、反撃に転じた平地の歩兵を狙って、重騎兵隊が突撃をかけ、1ユニットを屠ります。

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Wilms Church城は安泰なものの、Boldhomeは封鎖により陥落寸前、Jonstown城周辺でも兵力差に押されるサーター軍でしたが・・・・ここで選んだのは、騎兵による北部長距離侵攻でした。Jonstown城を3ユニットで固めると、残りの歩兵と騎兵を渡河させ、敵2ユニットの守るDangerfordを強襲!攻撃自体は失敗でしたが、騎兵の疾走により、敵の後背地に進入します。

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第3ターン、このままではAlone城とAlda-chur城が危ないルナー帝国軍は、歩兵をHerongreen砦に下げると、騎兵の一部を帰還させて、サーター軍騎兵を追います。サーター軍は捕捉されまじと、快速を飛ばして、北部の丘陵地帯へ。これで、Alda-chur城の陥落が確実になります。

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一方、サーターの首都Boldhomeでは、圧倒的な戦力による攻城戦が始まります。24:3という8倍の差があり、陥落は時間の問題だったんですが・・・ここで、ルナー帝国軍が痛恨の「1」!Boldhomeが生き延びます。このターンに陥落させ、残り2カ所を狙うはずだった帝国軍の計画に、大きな誤算が生じます。

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第4ターン、悪いことは重なるもので、北部に侵攻した敵を討つべく、帝国騎兵隊が包囲攻撃を掛けますが、ああ、こちらもなぜか「1」!壊滅確実だった騎兵も生き残り、反撃で1ユニットを失う始末・・・。

首都Boldhomeこそ、陥落させたものの、Alda-chur城が占拠されたことで、勝利条件は引き分けのまま、変わらず。ルナー帝国軍に、大なる焦りが生じます。

いよいよ、第5ターン。ルナー帝国が勝利するには、最低2つの城塞を確保しなければなりません。悩んだ末に取った手は、3カ所の総花的な博打攻撃でした。まず、取られたばかりのAlda-chur城に本土防衛隊を集中し、17火力でなんとか、ここを確保。残り、1都市!

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次に、Boldhomeを落とした主力を二分し、一隊をSwenstownを攻撃。確率は1/でしたが、運に恵まれず、敗退。となると、最後の希望は、Wilms Church城を囲んだ16戦力になります。確率は1/6ですが、そろそろ、出るはず・・・・ところが!

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ああ、またもや、痛恨の「1」!一体、何回、出るんじゃい!(笑い)1ユニットも削れずに、城兵による猛烈な反撃を受けます。同じく16火力で、「6」!!え、全滅?!

これで、勝負ありました。城にじっと籠もってチャンスを待っていたサーター軍騎兵が、文字通り、無人の野を疾走し、一気にDuck Pointを攻略。さらに、Alone城を落としたことで、サーター軍は5個の城塞を支配し、勝利となりました。

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ああ、戦力的にはきっちり押していたのに・・・なんであんなに「1」ばかり出るのかしら?!きっと、サーター王の呪いか?

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シナリオ2「高潮」

続いて、射撃兵器が出てくるシナリオ2です、陣営は、変わらず、ルナー帝国軍(mitsu)対サーター王国軍(かみ)。アーグラスの帰還前の帝国軍最後の大攻勢です。

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シナリオ1以上に豊富な戦力を持つ、ルナー帝国軍は弓兵をスタックで守りながら、Jonstown城に迫ります。この攻城戦で、サーター軍唯一の射撃部隊-アヒル隊(!笑い)が奮闘しますが、多勢に無勢で、なんと一撃でJonstown城が陥落します。見たか、これが帝国軍の実力じゃー!(笑い)

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前回以上に兵力的に苦しくなったサーター軍は、さすがに逆襲はせず、首都Boldhome周辺の山地に引きこもります。

第2ターン、帝国軍は進撃を続けます。丘陵を迂回した騎兵スタックが、山地で陣を引くアヒル隊を発見!射撃をものともせず、坂を駆け上がり、これを粉砕してしまいます。戦闘後前進で、首都Boldhomeへの街路を切断し、またもや、封鎖に成功します。

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また、南方ではWilms Church城の攻防戦が発生し、悪夢の「1」で攻撃失敗でしたが、反撃もつきあいの「1」だったので、膠着状態になります。

首都陥落の危機でしたが、サーター軍の取った手は・・・再び、北方への騎兵疾走でした。そう、首都またはWilms Church城攻防戦で時間を稼いでいるうちに、あわよくば、北方の2要塞を確保しようという作戦です。前回は、大いに効果を上げた一手でしたが・・・。

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今度は、帝国軍も警戒していました。首都間近まで迫っていた主力を全て引き戻し、Jonstown平原を移動中の敵騎兵を捕捉!圧倒的な32火力の包囲攻撃を実施し、一撃で敵の機動予備を粉砕してしまいました。

波に乗る攻撃は連鎖し、2ターン目に突入したWilms Church城攻防戦でも、見事、成功!この時点で、勝利条件の2要塞を失い、反撃兵力も失ったサーター軍は、士気喪失で投了となりました。帝国軍、ついに勝つ!

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シナリオ3「アーグラスの帰還」 

本当は、ここまでしかルールを読んでこなかったのですが、抜群の面白さに、かみさんインストで、ヒーローの登場するシナリオ3 に突入します。

このシナリオでは、あまりにも強力なヒーローが登場します。例えば、ルナー帝国の正規騎兵と同戦力を持つ、アーグラス王。王には、緊急展開可能な「カプセル怪獣」-竜牙兵2体が寄り添っています。

さらに、1個軍に相当するという、スーパーヒーロー「狂戦士ハレック」。その戦力は、なんと20!しかも、スタックする正規兵に+2戦闘力を付加する指揮能力!こんな化け物、どうやって、斃せばいいんじゃい?!

対する帝国軍は、最強のハートランド軍団を含む、現地軍の全兵力が登場します。敵のヒーローには、手こずるでしょうが、サーター民兵や自由軍なら圧倒できるはずです。

このバランスから、帝国軍が取った作戦は、諸国民戦役の連合軍の必勝法-「ライヘンバッハ・プラン」です。いかな強力な「狂戦士ハレック」といえど、投入できるのは1カ所だけです。そこで、帝国軍としては、全戦線で圧力を掛けながら、均等に前進を行います。

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ハレックがいる戦線では、騎兵や歩兵のピケットを張って時間を稼ぎ、その他の戦線では、全力で突破を狙います。そう、史実でフランス軍を苦しめた作戦-ナポレオンがいる戦場では防御に徹し、それ以外のフランス軍を攻撃して、敵の首都を狙う-を応用してみます。

序盤、全戦線で攻勢に出た帝国軍に対し、サーター軍は最も危険な中央部にハレックを派遣します。その衝撃力は凄まじく、スクリーンを張っていたHC軍団の騎兵を一撃で葬り去ります。が、これ以外の戦線では、民兵が圧迫され、城塞に向けて、じわりじわりと後退を余儀なくされます。

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第2ターン、ハレックを避けて中央部を分散した帝国軍でしたが、計画通り、敵のいない北東部と南部では、重厚なスタックでサーター軍を蹴散らし、両翼を突破します。特に南部では、VP地点のWilms Church城に隣接するヘクスまで、にじり寄ります。頼みのハレックは、中央部でしつこく寄せてくる帝国軍の撃退に忙殺されます。

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第3ターン、南部の帝国軍がWilms Church城を強襲します。この時点で攻略の可能性もあったものの、アーグラス王が竜牙兵を解き放ち、この増援で城を守りきります。一方、西部では迂回浸透した帝国軍騎馬隊が、Swenstown城まで数ヘクスに迫ります。

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第4ターン、追い詰められたサーター軍が取った手は、Jonstown/Wilms Churchでの籠城と、中央部での機動反撃でした。心友「罪深きグンダ」とスタックしたハレックは、Swenstown城に迫る帝国軍の正面に回り込み、騎兵のスクリーンを一刀両断し、戦線を押し戻します。一方、両城塞には、騎兵のハイスタックと、アーグラス王とその守護兵(竜牙兵)を籠もらせ、死守を宣言します。

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西部での攻撃が頓挫した帝国軍は、戦線を張りながら、一度、兵を北へ戻します。と、同時に援軍が来る畏れのない南部では、Wilms Church強襲が始まります。これが、まさかの「1」でしたが(一体、何度目?!笑い)、前衛のアヒル部隊を仕留め、残りはアーグラス王の主従のみになります。

いよいよ、最終ターン。サーター軍は、首都Boldhomeにハレックのスタックを移動させ、これを死守します。残りは、Jonstown/Wilms Church城の攻防戦のみ。

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隊列を整え、万全の準備を行った帝国軍が、両要塞に向かって、前進を開始します。Jonstown方面には29火力、Wilms Church方面にはなんと50火力(!)の大兵力です。それでも、「1」でも出れば危険でしたが・・・最終決戦に意気上がる帝国軍は、怒濤の攻撃を掛け、一気に両要塞を陥落させました!

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最終ターンまでかかったものの、敵の城塞を占拠したばかりか、アーグラス王を討ち取ったことで、赤き帝国軍の完勝となりました。さすが、赤い月の精鋭部隊たちよ!

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と、ここまで昼からぶっ続けの3連戦でしたが、このゲームは本当に面白い!通常部隊のルールだけでしたが、振れ幅の大きいCRTと絶妙な兵力バランスにより、両軍ともフル回転でした。終わった時には軽い頭痛を感じたほど・・・(笑い)。こんなに脳みそを振り絞ったのは、ASL1「FIGHTING WITHDRAWL」の初プレイ以来です。

一つ一つのルールが有機的に繋がっていて、先読みと計画が極めて大事です。それでいて、賭博性の高いCRTにより、dr一発で崩壊するかも知れないスリルがあります。まさに、傑作でしょう。

今回は、序盤のシナリオのみでしたが、ぜひ、最終シナリオまで(丹念に)プレイしたいものです。次は、いよいよ、3種類の精霊魔法の登場です!う~、楽しみだァ!

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この記事へのコメント

擲弾民兵
2009年11月21日 21:42
へぇ~、面白そうですね。
きちんとルールをわかっている方とプレイすると、
たくさんのルールも覚えが早いんでしょうね!
mitsu
2009年11月22日 12:14
そうねんです、このゲームは久々のA級ヒットかも?!

コンポーネントは地味なんですが、システム・展開ともGood!なにより、イメージを持ちやすいのがいい!今、これをやってるんだなというのが、スムーズに脳内補完できます。シンプルで実用第一のコンポが、高級感を持って見えるのですから、不思議なモノです。よいゲームは仕様に囚われない、見本ですね。

少しずつ、魔法戦に向けて、特別ルールを読み始めていますが、ただ・・・どうも特別魔法が強力すぎて、ひょっとしたら大味な展開になるかも。スタックが丸ごと吹き飛ぶなんて、恐怖の対象です。まあ、それはそれで、英雄戦争っぽいのですが・・・。ちはら会に間に合うかどうかわからないけど、準備を進めてみます。
kotobuki
2009年11月23日 10:47
mitsuさん
なかなか参加できず・・・
記事はずぅっと読んでます。
“ドラゴンパス”は自分も持っていまして、買ったものの駒を切り離しただけでした。
今、ルールを読み解いています。
エシルリスト卿の地獄の番犬の“死の行進”とかやったら面白そうですね!
参加できる時には是非お相手を!
mitsu
2009年11月23日 15:24
kotobukiさん、ご無沙汰しています。

ドラゴンパスは、たぶん、どのシナリオから入っても、楽しめるかと思います。ちょっと魔法が独特で(シナリオ4)、自分もルールを把握し切れていませんが、それ以外でも十二分に面白いので、インストでしたら、いつでも。

まだ、未定ですが(秘密ですが?!)、12月の5周年記念は、B級&マイナー戦線例会を呼びかけようかと、企てています(笑い)。久々に、ジャブローなんて、どう?
mastakos
2009年11月24日 19:50
ドラゴンパスですか。
私はこれの背景世界のTRPG、RuneQuestをかなりやっていたので感慨深いです。
プレイ自体も何度かしました。
ゲームは全部処分してしまったのでないのですがルールを見返して懐かしんでいます。

いろいろあるんですが驚きを減らすとまずいのでシナリオ7をプレイした後にまた書きますw
でも1個だけ。
サーターでプレイ、北で激戦のさなか突如鉄の蹄とグレイズランドがルナーに味方(外交Pt)
こちらにいるのは同盟したサンドーム教徒1ユニットのみ。
襲い掛かる鉄の蹄でしたが攻撃ダイスは1!
サンドーム教徒は反撃時戦力倍、さらに防御反撃は倍なので5×2×2=20
そして反撃は6!!ヒーローの脱出も失敗し、半壊。
次のターン、遅れたグレイズランドも参戦し攻撃しますが再び1&6!!!!
たった1ユニットに2ヶ国連合軍が壊滅し私が勝ちました。
スターリングランド攻略並かそれ以上に1が恐ろしいゲームですw
(あっちは6の無謀攻撃ですが)

あとルールがものすごくわかりにくいと思います。
「実体の無い精霊」ってのが特例でよく出るんだけど「移動の精霊」と「ツインスター」だけなんでそんなルール要らないんじゃとか(でも思い入れがあるんでしょうねえ)

特別魔法ですがそのおかげでお互いハイスタックを組みにくくなってます。
しかしクリムゾンバットが鬼の強さなのでルナーが有利だと思います。
でもサーターは意外な手を使って味方を増やす手があるのでおもしろいですよ。
ぜひ楽しんで見てください。
それでは続きも楽しみにしています。
mitsu
2009年11月24日 23:06
mastakosさん、コメントをありがとうございます。

ドラゴン・パスは、期待いっぱいで、次回のプレイを楽しみしています。シナリオ7もいつか記事にしますので、その節はよろしくお願いします。どうも、今以上に激しい戦いになりそうで、楽しみ半分、怖さ半分です(笑い)。

それにしても、F級はいろいろな方の反応があり、根強い人気を感じています。ヒット数自体はそれほどではないんですが、みなさん、思い入れたっぷりのコメントをいただいています。

また、お気に入りのアイテムが出てきましたら、お立ち寄りください。

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