I Love Crete! 最終回-クレタ戦アイテムは死なず・・・

I Love Crete! 最終として、mitsu所有のクレタ戦アイテムを紹介します。どれも、「クレタ島降下作戦」(AH)以上に普及率は低いと思われ、対戦はそれこそ「夢のまた夢」。「Crete」を除き、自分もソロさえできずに、押入れで「雌伏の時」を送っています。それでも、いつか、きっと・・・。

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「Crete」-「Paratroop」(SPI)から
 もはや骨董品扱いの古き時代のSPI作品。空挺作戦は、アメリカでもテーマ的に厳しいのか、「クレタ島降下作戦」(AH)を凌ぐ、3in1(!)のミニミニ空挺トリオです。コッホ突撃隊が活躍する「エバン・エマール」、表題の「クレタ」、アルンヘム降下だけを扱った「赤い悪魔」が入っています。「エバン・エマール」については、以前の記事にしていますので、そちらをご覧ください。
http://chiharakai2005.at.webry.info/200507/article_1.html
 肝心の「クレタ」ですが、マップは、「クレタ島降下作戦」よりもスケールが大きく、主要3区域(マレーメ・スーダ、レティモ、イラクリオン)を別々に収めています(区域間の移動には、接続エリアを使用)。移動-戦闘の基本システムに、空挺降下・空輸・空軍が加わっただけの、きわめてシンプルなルールです。ユニットは、全て大隊に統一で、へなちょこな非戦闘部隊など、当然、出てきません。
このゲームでは、連合軍がかなり強力です。戦力値はドイツ軍大隊の2/3くらいですが、数が多いのと、地形効果が厳しいため、正面からの攻撃はよく膠着します。と、なると、ドイツ軍は史実のように、飛行場外周に降下してから、これを奪取することはほぼ不可能です。残された手は、第1ターンの飛行場直接か隣接へクスへの降下のみ!遅くとも3ターンくらいまでにこれをとらないと、山岳猟兵は来援せず、ジリ貧で負けになります。 もう一つの問題は、CRT。相討ちの結果が多いので、ヘタに殴り合うと、最後には数ユニットずつしか、残らないこともあります。ドイツ軍は、限定攻撃CRTや空軍など、よほどうまく使わないと、最後には数の多い連合軍の攻撃(?)に押し切られます。
 ちなみに初期配置は、ドイツ軍が秘密裏に降下ヘクスをプロットし、その後、イギリス軍がフリーセットアップなので、組み合わせが悪いと、第1ターンに投了もあり得ます。一度だけ、引き分けがありましたが、未だ、ドイツ軍が勝てた試しがありません。
 デザイナーはかの有名なJ・ダニガン氏で、空挺には両軍フリーセットアップというアイデアはいいかなと思ったのですが、いかんせん、デベロップ不足でしょう。あまりに空挺降下の投機性が高く、また、戦闘がブラッディすぎて、クレタ戦にはならず。お手軽に楽しめるジャンケンゲームといったところでしょうか。

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Operation Mercury(GMT)
 こちらについては、第1弾のコメントを加筆再録します。
 ご指摘の「Operation Mercury」ですが、1994年出版のクレタ戦役です。デザイナーはなんと「クレタ島降下作戦」と同じく、Vance von Borries!17年後に、全く同じテーマで「復活」したわけです。この人は、「チュニジア大突破」(HJ)とか、「シシリー侵攻作戦」(CMJ)など、地中海戦域を舞台にした、精密な戦術作戦級ばっかり作っています。まるで、Mrバルジこと、ダニー・パーカーみたい。
 肝心のゲームはというと、ユニットは(ギリシア軍を除いて)中隊単位で、突撃大隊所属のユニットには、中隊長の実名が入る凝りよう。その代わり、AH版で楽しませてくれた(無駄だった?)非戦闘ユニットのみなさんは出てきません。マップはフルマップ2枚になりましたが、よくみるとマップスケールはほぼ一緒です。ただし、主要区域は「Crete」-「Paratroop」(SPI)同様、接続エリアを介して、別々になっており、かわりにクレタ島南部の撤退港(!)までが載ってます。
 ルールを一読したところ、新たに練度や砲撃戦、空軍効果などが、詳しくなっています(「シシリー」に似ています)。つまり、余計なものをそぎ落として、中隊単位の戦闘を精密に再現したものだと思います。
 しかし、こだわりのBorriesさんが、それだけで新版を出すはずがありません。最も大きな追加が、海軍ルール。なんと、駆逐艦以上が全て1隻ずつ、シルエットと艦名入りで登場し、海域マップ上で索敵をして、輸送船団の迎撃や守備隊の撤退援護をします。この海戦だけのシナリオも用意されているくらいで、まさに「精密作戦級の鬼」です。
 それでもプレイしてみたいと思わせるのは、丁寧なコンポーネントにあります。CMJ版の「シシリー」のような、手順表やセットアップ表、各種図表が、両面印刷で7枚ほどあり、スムーズなプレイングが期待できます(訳を作らないといけないけど)。ユニットも90年代のゲームらしく、きれいな2色仕上げでグッド。センスがいいなと思ったら、コンポーネントデザインは、あのシモニッチさんでした。
 また、フルマップ2枚ですが、それぞれ、1枚ずつでできる、シナリオも用意されています。しかも、陸戦のみシナリオ、海戦のみシナリオ、さらに陸海コラボシナリオもある
充実ぶり。このへんは、さすが近年のアイテムです。ルールも、コンポーネントも重量級ですが、ひょっとしたら、クレタ島戦役の決定版かもしれません。ああ、求む、対戦相手!

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Hunters from the sky(The Gamers)
 同社の誇る精密戦術作戦級シリーズの一作。ユニットは小隊単位で、射程ありの歩兵・砲兵・対戦車砲・AFVが射撃戦や近接戦闘をします。マップは、等高線を含めて、細部の地形まで再現し、臨場感あふれる仕上がり。ひとまわりスケールの大きなASLヒストルカル・モジュールのようです。
 このシリーズの最大の特徴は、作戦シートの使用です。両軍は、事前に各部隊に「命令」を与え、実際の行動はこれに沿って行うことになります。いわゆる実戦に近い陸戦プロットゲームで、計画性と再現性の高さから、コアなファンがいるそうです(同人誌の頃のGJに、熱~い紹介記事がありました)。
 これこそ、難攻不落のアイテムと思って、コレクター覚悟で購入したのですが、なんと、Hunters from the skyには、根幹のプロットがないんです(!)。システム的には、シンプルといってもよい通常ルールだけです。
 理由は、コンポーネントにありました。マレーメ飛行場周辺だけを描いた、詳細きわまるフルマップがなんと2枚。ユニットは、充ち満ちに詰まったシートが3枚(600個以上)。で、シナリオは、全てマップ2枚を使用するもの。これにプロットを入れたら、プレイ不可能になると判断したのでしょうね。おかげで、プレイの可能性が見えましたが、それでもビックゲームでしょうね。ああ、死ぬまでに一度でいいから、プレイしてみたい(もはや、ソロでもいいから・・・)。

 これらが、現在、手元にある、愛するクレタ・アイテムです。また、未所有ですが、「Decsent on Crete」という超精密ゲームも、SPIから出ていました(あの「Highway to the Reich」システム)。マイナーテーマなのに、ひいき目に見ても簡単とはいえないものばかり。ただでさえ、空挺降下・空輸・上陸船団・空軍と、余計な要素が多いのに、そりゃきついわな~。以前、プレイ不能な北アフリカものを称して「北アフリカには、狂気の神が住んでいる」というコメントがありましたが、きっとクレタ島にも、「こだわりの神」がいるに違いありません。

 以上で、初のシリーズ記事「I Love Crete!」 を終わります。マイナーな趣味の中の極マイナーなテーマでしたが、一人でもあの石灰岩の島に興味を持っていただければ、幸いです。最後に、いつもの一言を・・・私はいつでもクレタで挑戦を受けるゾ、と。

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この記事へのコメント

緑の狸
2006年06月08日 18:27
Hunters from the sky(The Gamers)はいつか挑戦してみたいですねぇ。
ってASLはしないんですけどね。mitsuさんの影響もあり、ヤフオクでFrozenHellが5000円ででていたのを見て、思わず欲しくなってしまった…。この辺のゲームはシステムの難易度的にはどうなんでしょうか?
戦国空挺隊
2006年06月08日 18:37
 mitsuさーん!明智が待ってますぜ・・・
あやうく「愛国心」を失いそうだった、mitsu
2006年06月08日 20:47
>擲弾兵さんへ
FrozenHellも、フィンランド軍なので、いつか購入したいと思ってます。が、その前に冬戦争の作戦級をプレイしてから、アプローチをかけます。でないと、たまっていく一方なので・・・。ちなみに、Hunters from the skyは、ASLではなく、タクティカル・コンバット・シリーズという、戦術作戦級です。プロットがある分、基本ルールはシンプルになっていますね(ふつーの戦術級くらいかな)。

>小弓御所さんへ
おお、すっかり、忘れてました。まさに「時は今、・・・」ですね。
また、山崎シナリオでも研究せねば・・。
が、もうちょっとだけ、地中海にかぶれさせてください。
実は明日、TOMMYさんと「ペデステル作戦」のテストプレイの予定なんです。小弓御所さんと擲弾兵さん(他のみなさんも)よければ、デベロップをお願いできませんか?
擲段平
2006年06月08日 23:21
でべろっぷですか?
OKですが、明日金曜日でしょうか?
mitsu
2006年06月08日 23:51
いえいえ、いつでも結構ですから・・・明日、来場いただいてもOKですが、せっかくならじっくりサシで対戦していただくのもいいかな、と。
それこそ、来週あたり、九十九里方面に来たさいにでも、お立ち寄りくださいますか。こちらは、日々、リハビリ精進と持ち込み仕事くらいですので、時間は調整できます。

「ペデステル作戦」の件で、ご協力いただけるようでしたら、添付ファイルで、1セット、お送りします(ルールとマップは、いつもの一太郎なので、開けないかも知れませんが、また、お会いしたときにでも)。
だからね
2006年06月09日 05:30
たいがいの作戦級だったらつきあってもいいっすよ。
でも、HNをかえるのはおやめなさいって(笑)
RedDevesos(=擲段平)
2006年06月09日 20:16
でわ、匿名の時はこのような表記で…orz
マゾシュタイソ(=だめだめうおP)
2006年06月10日 22:35
で、昨日のテストプレイはいかがでしたか?
新しいゲーム、楽しみですね。
Mitsuさんのことですので、こだわりとプレイアビリティのはざまで、さぞ悩んだことでしょう。
小生も興味ありますが、きっとルールを読んでも理解できないですから、ざんねーん!!
mitsu
2006年06月11日 00:32
6/7は半日ほどでしたが、TOMMYさんのおかげで、ひさしぶりに「まっとうな対戦」ができました。内容は、オリジナル「マルタ島」2回とロンメルアフリカ軍団2回。集中力と柔軟性も落ちていて、これだけでへろへろでした。近々、アップしますね。
マゾシュタイソ(=うおP)
2006年06月11日 10:15
久しぶりに楽しめたようで、よかったですね。
アップは無理しないでください。

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