歴史・戦史研究「ちはら会」

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zoom RSS 日本生まれの「硫黄島」が、米本土へ「逆上陸」!〜激闘!硫黄島(MMP)

<<   作成日時 : 2008/09/09 23:34   >>

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この日の自分の初戦は、勝手知ったる洞窟陣地の「激闘!硫黄島」(MMP)です。もはや、ちはら会・千葉会では、説明不要のアイテムで、両会でおそらく100戦近くがプレイされています。今回、Gomaさんの要望でインストプレイとなり、帝国陸軍をmitsuが、海兵隊をGomaさんが担当します。

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いつもの戦場と違うのは、アメリカで発売されたMMP版を使用している点です。マップは仕様が違うだけで同じですが、日本軍有利のバランスを調整するために、以下のようなルール変更があります。

・帝国海軍陸戦隊の2ユニット(海岸砲兵・機関砲の各1ユニット)が登場しない。
→カタログ的にも、3ヒット分以上の被害を軽減できる。また、4ステップ分の日本軍ステップがなくなるため、12火力相当の火力を節約できる。
・「擂鉢山の星条旗」ルールが、追加されている。海兵隊が擂鉢山エリアを支配すると、ターンエンドに「星条旗」を掲揚できる。1d6して、数値分の追加得点を、ただちに加わえる。
→アメリカ軍のサドンデスの可能性が高まり、必然的に日本軍の切り込み攻撃などの対応オプションが増える。また、海兵隊としても、放置気味だった擂鉢山を、ヒストリカルに陥落させる必要性が出てくる。
・補充によって、回復した海兵隊も、同じターンに制限なく、活動できる(以前は、回復した海兵隊は、そのターンは移動・射撃ができなかった)。
→戦線が広がって、ユニット不足が厳しくなる後半に、戦線形成に効果を発揮する。
・(戦力予備の)第三海兵連隊を投入すると、日本軍に+10VPになる(オリジナルは+5VP)。
→これまでは、投入VPの低さとユニットの少なさから、ほぼ確実に投入されていた第三海兵連隊だが、これにより、投入のジレンマに悩むことになった(史実では、前線からの強い要望にかかわらず、戦略的判断で投入されず)。

mitsuが日本語ルールを、Gomaさんが英文翻訳ルール(!)を対照しながら、インストです。日本軍のセットアップは、インストを想定しての内陸防御策になります。さて、アメリカ版「硫黄島」の評価は、いかに?

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序盤、海兵隊は、南部の海岸と擂鉢山を集中砲撃し、第2ターンに偵察部隊を擂鉢山に上陸させます。事前の砲爆撃が冴えわたり(平均ヒット率は、50%前後!砲撃の鬼か!)、無傷でここを占領します。早速、新ルールに従って、山頂に翻る星条旗・・・1d6したところ、最大の6点(!)が海兵隊にもたらされます。序盤にこれが来ると、日本軍にはかなりの(でも適切な)プレッシャーになります。

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第3ターン、海岸への再砲撃と千鳥飛行場への猛爆の後、いよいよ、主力の上陸になります。擂鉢山を占領した偵察部隊が、念のため、海岸を走破し、敵の射撃がないことを確認して、二つ根浜から、続々と歩兵が上陸をかけます。足止め用の警戒部隊は、砲爆撃で壊滅していたため、無抵抗で千鳥飛行場を占領します。さらに、次ターンには、船見台に32火力の猛爆撃をかけ、ここも占領。千鳥飛行場が稼働状態に入ったので、米軍に初のVP(2点)がもたらされます。

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内陸防御策のため、無事に上陸を果たした米軍ですが、勝負はここからです。日本軍は、前線に配備した迫撃砲と頼りの長距離砲で、海岸にいる海兵隊を砲撃し、第3ターンに3ヒットを与えます。さらに、敵がほぼ想定通りの進行だったため、砲爆撃を喰らう寸前に、隠蔽移動で守備隊が撤収し、敵の砲撃を無駄にさせます(アメリカ軍にはわからず)。上陸を成功させ、南部を制圧したアメリカ軍と、主力の温存に成功した帝国陸軍が、中部の山岳地帯を舞台に、死闘を繰り広げる、ほぼ史実通りの展開です。

第5ターン、要衝大阪山に、海兵隊が取り付きます。実は、ここは3個砲兵+2個機関砲を含む、7ユニットがスタックする一大山岳要塞でした。遮蔽物もなく斜面を登ってくる、「飛んで火にいる夏の虫」のはずだったんですが・・・ああ、なんてこと!激しい臨機射撃が、生身の海兵隊を襲いますが、日本軍の射撃は全く当たりません。待ち伏せの機関砲に、2個機関銃大隊までが、スカ、スカ、スカ!19火力の射撃にも関わらず、わずかに1ヒット(しかも退却で損害なし)!一体、どうなっているんじゃい!

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「日本軍の弾は、当たらないゾ!」活き上がる海兵隊は、得意の集中砲撃と近接突撃で、確実に日本軍の戦力を削り、占領地を広げていきます。第6ターンには、主力が元山飛行場と大阪山を占領し、別働隊が海岸沿いに浸透を図ります。両海岸には、mitsu得意の速射砲が待ち伏せしていましたが、装甲効果なし/退却不能の奇襲にも関わらず、またもdrがドボン!完全に展開を呼んでいるのに、全く呼応しないdr!く、苦しい〜!

それでもあきらめない日本軍は、西戦車連隊の零距離攻撃で、シャーマンを撃ち取るなど、抵抗しながらの撤収を続けますが、第6ターンを終わって、アメリカ軍のVPは22点。あと2ターンで、18点を取れば、サドンデス勝利です。

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実は、北飛行場を取られたら、かなり危ない展開でした。が、中央の守りが堅いと見たアメリカ軍は、側面からの浸透に作戦を変更します。ああ、これで助かりました。抵抗の薄い海岸沿いに進軍するアメリカ軍は、第7ターンに高千穂渓谷・神山海岸・漂流木海岸を、第8ターンに東集落・北飛行場・北の鼻を占拠しますが、38点でサドンデスには届かず。逆に戦線維持のため、第三海兵連隊を投入したことで、一気に日本軍とのVP差が縮まります。

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そして、勝負を決めたのが、日本軍の特別艇身隊でした。東集落で防戦をしていた1個歩兵大隊が、海兵隊の一瞬の隙をつき、転進。友軍の守る玉名山を通過して、海岸経由で千鳥飛行場に突入し、抱えた爆弾で滑走路を破壊してしまったのです。

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これにより、アメリカ軍の得点はガタ落ちし、42VPを獲得したものの、6エリア確保+7ユニットの残存に成功した日本軍が、53VPで勝利しました。とはいえ、第三海兵連隊の投入がなければ、わずかに1点差だったわけで、「擂鉢山の星条旗」がほどよくきいていることがわかります。ただ、防御射撃が普通に当たっていれば、こんなに苦労しなくてよかったのにねェ〜(笑い)。

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最後に、MMP版のルール改定ですが、バランス的にもヒストリカルでも、とてもよく機能していたと思います。これにより、自然と「擂鉢山の星条旗」が再現されるとともに、アメリカ軍のサドンデスの可能性と日本軍の対応の苦悩が、ほどよく高められています。オリジナルでも、ぜひ、適用したい改訂です。

MMPの底力を感じる素晴らしいデベロップメントでした。MMP、Good Job!!

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我が心の「硫黄島」に、新たなバリエーション!〜IWOJIMA(MMP版)
もはや、ちはら会では完全な定番アイテムとなった「激闘!硫黄島」(GJ)ですが、以前に紹介したとおり、MMP版になって「逆上陸」を果たすことになりました。発売当初にとりあえずプレイしてみましたが、その場でルールを読みながらの対戦だったので、内容は、「ほぼオリジナル版」でした。詳しくは、以前の記事をご覧ください。 http://chiharakai2005.at.webry.info/200809/article_5.html ...続きを見る
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2008/10/29 22:47

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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
mitsuさん。ちはら会ではありがとうございました。硫黄島マスター自らのインスト対戦は非常にためになりました。狙いどころがわからない状態での私に、どう考えて、どういった選択肢があるか、などを説明してもらいながらのプレイでわかりやすかったです。

MMP版への評価ですが、まだまだ時期尚早かもしれません。あのあとルールを読み直して気がついただけでも結構ルールの適用間違いがあったようです。GJ版と MMP版の違いの部分です。

つづく。
Goma
2008/09/10 21:54

大きなのは Phaseの順番です。GJ版では US側 Costruction->Controlだったようですが、MMP版では Control->Constructionとなっていました。これだと 1ターンで "Safe to Land"や "Beachhead"マーカーを置くことが可能になります。かなり米軍に有利に働くでしょう

次に大きいなと思ったのは米軍の予備部隊。3rd Divisionの 3rd regimentのみではなくて、9th, 21st, artillery, tankが予備部隊の対象となっています。いつこの部隊を投入しても日本軍に 10VPが入るのですが、一つ制約があります。これらの部隊が Beachhead以外から上陸した場合に限り。これら予備部隊が Beachheadから上陸した場合はペナルティーなしです。

あとまだ細かい部分であると思いますが、自分で GJ版のルールを読んでみないとわからないです。GJ版と MMP版を持つプレイヤー同士の対戦を円滑にするためにまとめておきたいと思っています。
Goma
2008/09/10 21:57
ありゃりゃ、やっぱり持っていないゲームは、インストしてはいけませんね(笑い)。自分としては、今回の分だけでも、十分、楽しめましたが、ぜひ、「正しいMMP版」をプレイしてみたいものです。いつでも、日本版オリジナルルールを貸し出しますので、機会がありましたら、お願いします。

ただ、上記を正確に適用すると、かなりアメリカ軍に有利になるように思えます。日本軍としては、南部にかなり重点を置かないと厳しそうです。いずれにしろ、全く新しいヴァージョンと思ってプレイした方が良さそうですね。
mitsu
2008/09/10 22:32
私も今回のルールで十分楽しめました。MMP版のルール通りのゲームは結構様子が変わりそうですね。飛行場を早めに取られるとかなり痛くなるでしょう。

mitsuさんのプレイリポートでついたての裏での出来事が確認できるので、さらにためになりますね。すばらしい。
Goma
2008/09/10 22:46
今回の日本軍の配置は、よく使うインスト用です。南部には、最低限の足止め部隊と砲爆撃誘導用の海軍部隊を配置し、主力は中央から北部に置きます。普通に砲爆撃を南部に集中すれば、第2〜3ターンに海兵隊の上陸は成功するでしょうが、その後は地獄の山岳洞窟戦が待っています。ほぼ史実に近い配置のため、展開や戦術を覚えてもらうのによいようです。

と、基本の配置を見せておいて、上級者相手には裏をかく様々なオプションがあります。いきなり、「海岸にハイスタック策」とか、「千鳥・船見台要塞陣地策」とか。TOMMYさんが行った「中部海岸陣地策」などもあります。日本軍は、一度、初期配置してしまうと、主力の移動はほぼ不可能です。相手の性格や練度を考え、裏をかくことが重要です。

ちなみに「海岸にハイスタック策」はこれまで二回しか行っていませんが、いずれも成功で、ともに第3ターンに相手が投了になりました。一度、これを見せておくと、かなりモラルに響くようで、第1ターンの主力上陸とか、拙速な前進などはしなくなります。これさえ、防げれば、あとは粘り強く、ブラフで凌ぐだけです(笑い)。
mitsu
2008/09/10 23:39
さらに追加しておきます。

米軍の Air/Naval Supportですが、GJ版にはスタック制限がなかったようですが、MMP版には 5スタック/Areaとなっています。

T1終了後に Air Supportが Reserve Boxへ。その後は T3, T7, T8後にひとつづつ Naval Supportが Reserve Boxへ入り使用不可になります。
Goma
2008/09/11 21:49
T1の Reserve Box行き Air supportはひとつ。
Goma
2008/09/11 21:50

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