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zoom RSS 「ヴェンクの先鋒は、どこにいるのか?」〜ベルリン’45(CMJ)

<<   作成日時 : 2008/03/05 21:15   >>

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mitsuにとって、この日の目玉は、「ベルリン’45」(CMJ)です。創生期のCMJに掲載された、ヒトラー最後の戦闘を描くもので、圧倒的な赤軍とあまりにも非力なドイツ軍が対照的です。「だれか、プレイする人(物好き?)はいませんか」という、掲示板での呼びかけに、常連kawaさんが手を挙げてくれました。ありがたき戦友たちよ!

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シナリオは、ドイツ軍最悪のヒストリカルシナリオ(第6SS装甲軍のヴァリエーションなし!)。書類上での戦力差は3:1程度ですが、ドイツ軍の兵力は、敗残兵の集まりにすぎない第12軍とか、パンツァーファウストを持った中年さん(国民突撃隊)とか、無理矢理、引っ張られた海軍歩兵とか、外国籍のSS部隊とか、ばかり。激しい消耗をしながらもここまで大祖国戦争を戦い抜いてきたソ連陸軍相手には、なるようにしかならない展開ですが、滅びの美学を忠実に再現しています。担当は、当然ながら、ドイツ軍をmitsuが、ソ連軍をkawaさんが担当します。

第1ターン、ソ連軍の大攻勢がオーデル河越しに開始されます。その兵力は、第1白ロシア方面軍と第1ウクライナ方面軍を合わせて、150万以上。全てが2ステップを持つ、狙撃兵軍団44個に、戦車・機械化軍団19個!極めつけは、36火力を持つ砲兵軍団が5つ!対するドイツ軍は、消耗した歩兵20個と装甲師団が12個に、若干の独立重戦車・高射砲大隊のみ。2ステップを持つ装甲部隊は、わずか8個だけ・・・。

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第1ターンの特別ルールで、ソ連軍のMA禁止と第1白ロシア方面軍の砲兵の無力化があるとはいえ、戦力差は圧倒的です。ソ連軍は大兵力にものを言わせた集中攻撃で、各地でドイツ軍守備隊を圧倒し、歩兵12個師団(開始時の半分以上!)を壊滅させます。

唯一の善戦は、フランクフルト(デア・オーデル)郊外での戦闘で、河川越しの都市に攻撃をかけた1個狙撃兵軍団が、空軍の支援があったにもかかわらず、渡河に失敗し、壊滅します。ゼーロウ高地を含め、中央部はどうにか安泰です。

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続くドイツ軍ターン、南部では修復不能な大穴があいたため、フォルストに足止めの歩兵スタックを置き、無事だった装甲部隊を全て、コットブスに撤退させます。また、中央戦線からミュンヘベルク装甲師団を引き抜き、その後方に配備し、「もしも」の敵の突破(MA)に備えます。移動力不足で逃げ切れない部隊は、ゲーリッツとドレスデンに進入させ、時間稼ぎの籠城部隊にします。中央部でも部隊が消耗したドイツ軍は、ゼーロウ高地の要塞地帯を核にして、戦線を後退します。

[第1ターンの損害]
ドイツ軍:歩兵師団12個、大隊1個壊滅
ソ連軍:9ステップロス(1個狙撃兵軍団壊滅)

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このゲームでは、要塞・都市内のドイツ軍以外にはZOCがない(!)ので、縦深陣地のある中央部以外では、戦線を維持することは不可能です。また、要塞・都市に少数の足止め部隊を置いても、ソ連軍のMA(機動攻撃−制限なしのオーヴァーラン!)で簡単に蹂躙を受け、後方へ浸透されます。そこで、要地に歩兵の足止めスタックを置いて、敵の前進を妨げながら、主力はベルリンへ向けて、苦しい後退戦を行います。

敵の砲兵を遅らせながら、いかにベルリン市街地に部隊を送り込めるか。一瞬の隙で、あっという間に赤い津波に飲み込まれるドイツ軍には、細心の注意が必要です。足止め部隊はこれで大丈夫か(MAで突破されないか)、「戦場の霧」は機能しているか(スタック下のユニットは戦闘時まで隠蔽)、主力(装甲部隊)が敵の砲撃を喰らわないように後退できているか、足の速いソ連軍装甲部隊に迂回・捕捉されないか、などなど。

大兵力をひたすら叩きつければいいソ連軍に対し、過酷な後退戦術を行うドイツ軍は、ひりひりするような退却戦が味わえます(苦しめます?)。以前のソロプレイでは完全に退却に失敗して、主力がベルリン郊外で壊滅し、わずか4ターンで総統壕が占領されたことも・・・まともな増援もなく、わずかな失敗も許されない、末期のドイツ軍。おお、まさに、ヒストリカル!

第2ターン、オーデル河の渡河に成功したソ連軍は、中央の大要塞地帯−ゼーロウ高地に攻撃を集中します。投入可能になった3個砲兵軍団(合計で108戦力!)がうなりをあげ、河川・要塞シフトを吹き飛ばして、歩兵+高射砲大隊を壊滅させます。一部の部隊は両翼に圧力をかけますが、スタック下に隠蔽してあった精鋭部隊(10防御力以上の装甲部隊が、損害と引き替えにこれを押しとどめます。

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一方、南部では、戦線を突破したコーネフの戦車・機械化軍団がアウトバーン沿いに突進し、ドレスデンを占領、史実より早くエルベ河に到達します。1個装甲偵察軍団は、そのまま、北進し、後方への浸透を狙います。が、これ以外の部隊は、足止め部隊に引っかかり、展開が遅れます。フォルスト郊外では囲まれたドイツ軍歩兵がまさかのdrで生き残り、肝心の砲兵は前進できず。1個装甲師団+2個重戦車大隊が立て籠もったゲーリッツでは、攻撃失敗。

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この攻撃失敗には、ソ連軍の前線補充とスタック制限が絡んでいます。ただでさえ、大兵力のイワンですが、第2ターン以降、毎回、戦車・機械化2ステップ・狙撃兵4ステップ(!どんだけ〜!)の補充を受け取ることができます。ただし、補充した部隊は、そのターンの移動と攻撃ができなくなります。

kawaさんはこの補充を最前線で行ったため、スタック制限(1個のみで、ゲーム中、常に適用)にひっかかり、予備部隊の渋滞と攻撃力低下が発生、攻撃が一時的に頓挫した形です。これを防ぐには、損耗した部隊を一旦、後方に下げ、次ターンに回復させるテクニックがあります(次からは、kawaさんもこうしていました)。

思いがけず、遅滞戦闘に成功したドイツ軍は、ベルリン市街地への撤収をもう1ターン、先に延ばすことにします。中央部では、ミュンヘベルクを核とした最後の陣地線を維持し、時間稼ぎを試みます。次ターンから第2白ロシア方面軍が参戦する北部では、ステッテンとシュウェットに足止め部隊を残し、残りはベルリン方面に撤収。南部では、フォルストとコットブスに歩兵のハリネズミ陣地を維持し、OKWの司令部(ゼッセン)と補給源には装甲師団を配置して、暫定的な防御をします。

[第2ターンの損害]
ドイツ軍:歩兵師団4個、装甲・装甲擲弾兵師団3個、大隊3個壊滅
ソ連軍:7ステップロス

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第3ターン、ソ連軍は敵に多くの損害を与えるべく、重砲を前面に押し立てて、猛攻を加えます。北部からMAを駆使して戦線を突破してきた機械化部隊が、左翼の陣地を包囲攻撃し、歩兵に損害を与えます。中央部では、最後の陣地線に完全戦力の戦車・機械化・狙撃兵軍団が強襲をかけ、守備隊に損害を与えます。しかし、要衝ミュンヘベルクの最強の装甲擲弾兵スタック(24戦力)は、地形効果を駆使して、敵を撃退します(1:1で「2/0」)。

若干の歩兵と対空砲大隊を失ったものの、戦力の維持に成功したドイツ軍は、ここまで3ターンに渡ってソ連軍を押し止めてきた中央陣地帯をついに放棄。生き残った全ての部隊を、無事にベルリン市街地に撤退させます。その兵力は、装甲師団7個に、歩兵6個師団、各種大隊9個。史実を大きく上回る守備隊が、帝都ベルリンに立て籠もります。

展開が遅れていた南部では、ついにフォルストが陥落し、コットブスの陣地も全滅します。しかし、確地部隊が貴重な時間を稼いだおかげで、敵の砲兵はやっと、オーデル河を越えたばかり、ベルリン市街戦への砲兵参加は、5ターン以降になります。

また、すっかり、ソ連軍の鬼門となっているゲーリッツは、膠着状態を維持。さらに南部から登場する装甲増援が隙を付いて守備隊に合流し、大要塞陣地と化します。なお、別の装甲師団2個も、敵が制圧したはずのドレスデンの一角に進入し、再び抵抗をします。

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[第3ターンの損害]
ドイツ軍:歩兵師団6個、大隊4個壊滅
ソ連軍:5ステップロス

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第4ターン、いよいよ、ベルリン市街戦が開始されます。速力を生かして、外縁部に到達したソ連軍の機械化部隊が威力偵察を試みますが、砲兵支援を欠いた攻撃は低調で、なんら、効果なく、撃退されます。ドイツ軍は、砲兵の到達距離と防御スタックを強化するために、1ヘクスずつの退却を行い、密度の高い要塞陣地を作りあげます。

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南部では、敵を引きつけるために全滅覚悟で市街地に籠もる、ゲーリッツとドレスデンの守備隊が奮闘し、こちらも敵を撃退します。ソ連軍は全ての都市ヘクスの占領が勝利条件になっているため、やむなく、援護の狙撃兵軍団とともに、第1ウクライナ方面軍の砲兵をゲーリッツに向かわせます。ゲーリッツ守備隊はその任務を全し、コーネフのベルリン攻撃を弱体化させることに成功します。

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これ以外では、ベルリン郊外に到着した第1ウクライナ方面軍の機械化部隊が、ゼッセンと補給源ヘクスを占領します。以後のターンでは、都市外にいるドイツ軍は移動力・戦闘力とも半減となります。また、このターンから移動制限の解除されたドイツ第12軍は、コズウィックに進入し、抵抗を試みます。

[第4ターンの損害]
ドイツ軍:歩兵師団1個、大隊1個壊滅
ソ連軍:2ステップロス

第5ターン、砲兵の一部も到着し、ベルリン市街戦が本格化します。補充の多い狙撃兵軍団を前面に押し立てて、4カ所での強襲を行いますが、強固な地形効果(都市2シフト)と対戦車効果(重戦車大隊1シフト)などにより、低オッズ戦闘を余儀なくされ(2:1〜1:2攻撃)、僅かに3ヒットを与えたのみ。ドイツ軍は、すかさず、後方の予備を投入し、一歩も引かない構えです。

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南部でもゲーリッツ・ドレスデン守備隊が頑強に抵抗し、損害を受けながらも、いまだ、両都市とも落ちず。そろそろ、時間が気になりだしたソ連軍は、突破用の部隊(西方に6ユニット、北方に9ユニット)をマップ端に進行させます。

[第5ターンの損害]
ドイツ軍:装甲・装甲擲弾兵師団3個、大隊2個壊滅
ソ連軍:3ステップロス

第6ターン、膠着状態に陥ったベルリンでは、ソ連軍は損害を受けた部隊を後方に回し、補充で回復すると共に、常に完全戦力の軍団を前線にぶつけ、遮二無二に攻撃を仕掛けます。まさに物量で圧倒するソ連軍の真骨頂です。ドイツ軍も貝のように固く閉じ籠もって、攻撃を撃退し続けますが、さすがに損害が嵩んできます。全く補充も増援もないドイツ軍に、疲労の色が見えます。

一方、郊外では、ラーテナウに向かっていたシュタイナー作戦集団がソ連軍の機械化部隊に捕捉され、包囲攻撃を受けて壊滅します。また、3ターンに渡って敵を拘束してきたドレスデン守備隊も壊滅し、爆撃で破壊されたドレスデンに再び、赤旗が翻ります。

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[第6ターンの損害]
ドイツ軍:装甲・装甲擲弾兵師団2個、歩兵師団2個、大隊2個壊滅
ソ連軍:4ステップロス

第7ターン、ここまで、ベルリンでどれだけの血が流されたことか?ベルリン市街戦は、もはや地獄の釜と化しています。ソ連軍はありったけの砲撃をたたき込みながら、シュトルモビックの支援のもと、強襲を繰り返します。必死に耐えてきたドイツ軍も、ついに損害過多で、撤収を余儀なくされます。まだ、南部の第1ウクライナ方面軍の圧力が少ないため(砲兵が1個転用されているため)、テンペルホフ空港は維持しているものの、ベルリン中心街への戦闘は波及します。

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その他の状況は、変わらず。ゲーリッツが激しい砲撃でほぼ廃墟となりながら、守備隊はいまだ降伏せず。また、第12軍の籠もるコズウィックでも攻防戦が始まり、両軍に損害が出ます。

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[第7ターンの損害]
ドイツ軍:歩兵師団2個、大隊1個壊滅
ソ連軍:2ステップロス

第8ターン、ベルリンではスターリングラードを凌ぐ激しい市街戦が続く一方、その他の地域では、ソ連軍がついに勝利条件の一つを満たします。盤外への突破です。市街戦に使用する以外の15個軍団もの部隊が、各盤端へ進出し、第三帝国の領土を占拠します。

と、同時に、これまで頑強に抵抗し続けてきた2都市が陥落します。7ターンに渡って敵を拘束し敵の砲兵を転用させた、殊勲のゲーリッツ守備隊が、砲爆撃の中で全滅。ついで、コズウィックでも第12軍が、1ステップの敵を道連れに壊滅。これにより、ソ連軍はベルリンさえ、落とせば、勝利することになります。

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[第8ターンの損害]
ドイツ軍:装甲・装甲擲弾兵師団3個、歩兵師団1個、大隊3個壊滅
ソ連軍:3ステップロス

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そして、最終盤。ソ連軍の最後の攻撃が、ベルリン中心街に向けられます。砲撃−爆撃−近接攻撃のローテーションが、ドイツ軍守備隊を揺さぶり、第9ターン、ついにテンペルホフ空港が陥落します。同士討ちの心配から、全ての空軍が投入できないほど、密集した地域に、ドイツ軍6個師団相当が立て籠もり、それをソ連軍が2重3重に包囲攻撃します。

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もはや部隊の入れ替えや後退もままならない状況となり、ドイツ軍はその場で全滅するまで戦い続けます。最後の強襲で第三帝国の領土は、わずか3ヘクスに・・・が、ここで、時間切れ!史実でのドイツ降伏を上回る頑強な抵抗により、ドイツ軍が「勝利」しました。生き残ったのは、わずかに5個師団のみで、とても勝利と呼べるものではありませんが・・・。

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バランス的には圧倒的に不利なドイツ軍ですが、望外の勝利となりました。両者とも初対戦ということで不慣れな部分がありましたが、最大の要因は、ソ連軍がMA(機動攻撃−オーヴァーラン)をほとんど使用しなかったことでしょう。このゲームのMAは、実施に制限がないので、機械化部隊を磨り潰す覚悟で、繰り返されると、ゆゆしき事態になります。drによっては、なすすべもなく戦線に穴が開き、後方に浸透され、主力が撤退できなくなることも・・・。

ともあれ、慣れれば2〜3時間程度で片の付くシナリオですので、ご興味のある方は、ぜひ、ちはら会までどうそ。できれば、赤い津波や「日食作戦」シナリオもやってみたいです。

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まもなく、2008年が終わり、新年を迎えようとしています。もう一つの年末恒例「ちはら会ブログを振り返って」をやってみたいと思います。 ...続きを見る
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2008/12/30 11:20

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